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「ボクは逃げることも出来るんだ!」と走り去っていった夫 ー事例D-2ー
1週間、お待たせしました!
前回までのお話はこちら。
決定的な証拠はなかったけれど、裁判で慰謝料480万を勝ち取ったという話 ー事例D-1ー
さて、いざ裁判に臨んだDさん。
あ、その前に…
調停や裁判に進む前に、Dさんはまだ夫と関係改善をしたいと思われていました。
そこで、実家から岡山の住居に戻って夫に会う時間を作っていたのです。
ある日、どうにか2人で行動していた時のこと。
いつも先々歩いて行く夫の腕をしっかりと掴んで表町商店街を歩いていたところ、急に夫が
「ボクは逃げることも出来るんだ!!」
と叫んで、組んでいた腕を振り払い走って逃げて行ったとか。
50歳代前半のおっさんです。小学生の話じゃありませんよ(笑)!
また、Dさんに隠して借りていたマンション発覚直後、一度Dさんがそこに乗り込んで行ったことがありました。
でも、もちろん呼び鈴を押しても出てこず。
Dさんは帰宅し、弊社調査員が張り込んでいたところ、朝玄関から出てきた夫は、やたらと辺りを確認しています。
そして、何を思ったのか、玄関の前で大きく両手を挙げて手を降り始めたではないですか(笑)!!
映像でコレを確認した時は笑うというより唖然…。
きっと、Dさんが隠れて見張っていないか確認したかったんでしょうね。
何度も言いますが、小学生の話じゃないですよ。
そんなこんなで始まった裁判ですが、お互い弁護士を立てていながら、夫側から申し立てられることは嘘ばかり。
例えば、
・妻は自傷癖があり、精神を患っている。
・現在住んでいるマンションは結婚以前から所有していたものである。
・妻以外の女性との接触は一切ない。
・妻からDVを受けていた。
その他、細々したことまで嘘だらけ。
その一つ一つが事実と違う事を証明するだけでも大変だったといいます。
もちろん、女性との密会現場はこちらで証拠撮影していましたし、マンションの購入時期など調べればすぐわかること。
DVについては、2人の会話の様子をボイスレコーダーに撮っていたこともあり、夫からの暴言を証明することが出来ました。
何で、いい大人がそんなすぐバレる嘘をつくのか。
本当に不可解でした。
そして本人尋問に及んでは、うつむいて、ほとんど聞こえないような小声で話す夫に、裁判官が注意したという…
「私、何でこんな人と結婚したんだろう…」
とおっしゃったDさん。
依頼に来られた当初は憔悴しきった様子で、お辛そうでした。
その後もお会いする度に、やつれていかれるのがよくわかり、見ているこちらも辛かったです。
でも、ある時から気持ちに整理がついたのか、いきいきとされだしたのです。
もともと明るい性格だったのでしょうが、今回のこともおもしろおかしく話してくださるようになりました。
その後は、いつもお話する度に笑いが止まらないといった感じ。
最後に裁判結果の報告に来られた時も、大笑いで終わったのでした。
でも、最後までDさんも結果がどのようになるのかわからず不安だったと思います。
慰謝料請求してるものの、決定的な不貞の証拠は無かったのですから。
相手の言い分を一つ一つ崩すことで、裁判官も夫に非があると判断したのだと思います。
不貞の証拠でなくても、女性と密会していたという証拠があって、本当に助かったと喜んで頂きました。
いつ動くのか検討もつかず、会っても食事だけですぐに別れる上に、出張帰りに県外で密会する等、本当に難しい調査ではありました。
でも、根気よく頑張って、少しずつ証拠を集めていった事が、やはり良かったのですね。
結婚を期に仕事を辞めて岡山へ来られていたDさん。
新しく色々なことにチャレンジしながら、前に進んで行かれる姿はとても尊敬します!
これからは、きっと良いことありますよ!
最後に、『彼は、友人と呼べる人が一人もいなかったんですよ。やっぱり、友達のいない人はダメですね。』
『離婚して、慰謝料を〇〇万円払ってやった!って、自慢気に言われる方も時々いますけど、それなりのことを相手に対してしているということなんですよね。』
Dさんの言葉、しっかりと心に留めておきますね。
今回も長文、最後まで読んでいただきありがとうございました。
※ご本人の了承を得て記事にしています。