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【事例紹介】離婚は最終手段?探偵コンサルタントが考える“依頼者ファースト”の調査と対応

「探偵の知恵と心理学で、解決へ導く専門家」探偵コンサルタントの岡弥舞です。
探偵コンサルってなにをしてくれるの?って良く聞かれるのでサブタイトルを入れてみました。笑 なるべく理解してもらえるように、今後もサブタイトル入れてみますね。
今回は「浮気調査を依頼したものの、最終的には離婚を選ばなかった」というケースをご紹介します。
「証拠が出たら絶対に離婚する」——そう決意していた依頼者の心は、なぜ変わったのか?
調査の途中で起こったトラブル、依頼者が感情に流されそうになった場面、そして最終的な選択に至るまでのプロセスを振り返りながら、「探偵コンサルタントが考える本当の解決とは何か?」をお伝えします。
浮気調査のゴールは、単に証拠を集めることではありません。本当に大切なのは、「依頼者が自分の未来をどう生きるか」。そのために私がどのようにサポートし、どんな視点で調査を進めたのか——ぜひ最後までお読みください。
50代男性からの相談:「妻がまた浮気しているかもしれない」
先日、私とほぼ同年代(50代)の男性からこんな相談が寄せられました。
「妻が浮気しているかもしれません。過去にも一度疑わしい出来事があって…。今回も絶対じゃないけど気になって仕方ないんです。もし証拠が出たら、離婚するつもりです。」
この依頼者のように、“一度浮気を疑った経験がある”ケースでは、どうしても過去の不安やトラウマが蘇りやすいものです。
そこで、まずは過去から現在までの状況を隅々までヒアリングし、総合的に判断しました。その結果、私の見立てでは「かなり黒寄りのグレー」でした。
依頼者もやはり薄々感づいており、感情としては「事実なら絶対に離婚」という強い姿勢でした。しかし、私はこうお伝えします。
「今は“絶対離婚”というお気持ちなんですね。よくわかります。実際、皆さん最初はそう思われることが多いです。でも、いざ証拠が揃ってから“やっぱりやり直そう”と考え直す方もいらっしゃいます。
だから今は、離婚という選択肢も含めて調査を進めるのはアリかと思います。最終的にどうするかは、証拠が出たあとで改めて考えても遅くありません。」
“絶対離婚”と口にする男性依頼者が陥りやすい罠
なぜ私があえてこういった言い方をするかというと、特に男性の場合、「離婚する!」と言い切ってしまった手前、後に引けなくなってしまうことが少なくないからです。
一度強い言葉を使ってしまうと、周囲の期待や自分のプライドが邪魔をして、本音では“やり直したい”と思っていても、意地で離婚へ突き進んでしまいがちです。そんな結末を避けるためにも、私は依頼者をクールダウンさせ、調査に着手する前にもう一度考えてもらうようにしています。
探偵業界でも、いわゆる「鉄は熱いうちに打て」という言葉があります。高まった感情のまま契約すれば、ビジネス的には成立しやすいかもしれません。
でも、私の考える探偵調査のゴールは“売上”ではなく“依頼者の早期解決”です。本当に調査をする必要があるのか、するとしたらどんな方法がベストなのかをじっくり検討してもらうため、すぐに契約を促すようなことはしません。
いざ調査開始、しかし…依頼者の“暴走”が現場を混乱させる
その後、ご自身でできる確認をもう一度試してもらった結果、「やはり怪しい」とのことで本格的に調査を受任しました。曜日を絞り込み、対象者(奥様)の行動を追う計画を立てます。
ところが、当日の朝に事件発生。なんと依頼者が感情を抑えきれずに直接現場に出向いてしまい、対象者本人に目撃されてしまいました。これは探偵にとって致命的なアクシデント。相手に警戒心を抱かれると、情報収集が極端に難しくなります。
当然ながら私は依頼者に注意し、仕切り直して再度別の日に調査を予定します。しかし、再調査当日も同様に依頼者が“こっそり様子を見に行き”現場に姿を現してしまうのです。調査員からは
「またご依頼者が来ています…。対象者にバレそうです。」
という連絡が入り、急いで依頼者に退去してもらいました。
依頼者が本当に望んでいることを再確認する重要性
このように、依頼者が感情に任せて動くと、調査自体が破綻しかねません。そこで、私はもう一度腹を割って話をしました。
「本当はどうしたいのか。どういう結末を望んでいるのか。」
証拠を押さえたいのか、浮気を未然に防ぎたいのか、奥様を問い詰めたいのか、あるいは“浮気の事実”そのものより“不安を払拭したい”という気持ちが強いのか…。
ここをはっきりさせないまま、ただ「離婚か否か」という二択に突き進むと、お互いに後悔する結果になる可能性が高いのです。
私が目指すのは、依頼者が納得のいく形で情報を得たうえで、冷静に判断できるようサポートすること。だからこそ、何度でも“本音”を聞き出すアプローチが欠かせません。
再調査で証拠を確保、しかし最終結論は「離婚しない」
その後、再調査を綿密に計画し、依頼者にも“絶対に現場へは行かない”と約束していただいたことで、なんとか対象者の行動を押さえられました。
無事に証拠も確保でき、私の方で「どのように証拠を使えばいいか」「法的アドバイスが必要ならば弁護士の意見をどう聞くか」といった点を説明し、複数の弁護士を紹介します。
数週間後、依頼者から「無事に解決した」と連絡がありました。驚くべきは、その結果が「離婚ではなく夫婦関係を再構築する」という選択だったこと。
最初は「絶対に離婚だ」と言い切っていたにもかかわらず、最終的には家族として再スタートを切る道を選ばれたのです。
探偵コンサルタントが大切にする“依頼者ファースト”の考え方
私は、浮気調査や離婚調停がゴールではないと考えています。あくまでも、“依頼者がどういう未来を選びたいのか”という最終目標が重要です。そのために必要な情報を正しく入手し、感情だけに流されず冷静に判断できるよう導くのが探偵コンサルタントの役割だと考えています。
- 調査の必要性をまず検討する
「本当に調査が必要なのか?」という問いは、依頼者にとっても探偵にとっても常に最初に考えるべき大切なポイントです。
- 依頼者の意志を尊重しつつ、本音を聞き出す
離婚の意思をあえて一度認めた上で、「やり直し」の可能性も否定しない。そうすることで依頼者が“引くに引けない”状況に陥らないように配慮します。
- 冷静さを取り戻す時間を設ける
感情が高ぶっているときの即決は、取り返しのつかない結果になることもしばしば。だからこそ、一度クールダウンしていただくプロセスが必要です。
- 結果が出たあともフォローする
証拠さえ確保すれば終わり…ではなく、それをどう使うのか、法律上の相談はどうするのかを具体的に提案し、必要に応じて専門家も紹介します。
まとめ:証拠は“道具”にすぎない。本当に大事なのは「依頼者の未来」
浮気調査に限らず、探偵が収集する証拠はあくまでも“道具”にすぎません。
それをどう活かして、自分の人生をどう切り開くのかは依頼者次第です。私たち探偵コンサルタントは、その選択のサポートをするポジションにあると考えています。
結果的にこの依頼者は、証拠を踏まえて話し合いを重ね、離婚という決断を下すことなく、夫婦関係を再スタートさせました。
「やり直す決断をしてよかった」と思っていただけたのなら、私としてもこれ以上嬉しいことはありません。
必要以上に依頼者をあおるでもなく、かといって安易に放置するわけでもなく。早期解決というゴールをしっかり見据えながら、本音や本質を見極めるサポートを提供できる探偵コンサルタントが、これからの時代には求められていくのではないでしょうか。
この記事のポイント
- 浮気調査で大事なのは「本当に依頼者が求める未来」を確認すること。
- 一時的な感情で「離婚」を口にしてしまうと、引き返せなくなることがある。
- 証拠取得はあくまで手段であり、離婚するか再構築するかは依頼者自身が決めること。
- 探偵コンサルタントは、適切な調査と情報提供で依頼者の“後悔しない選択”を支援する。
浮気を疑ったとき、冷静さを失わずに現実を直視できるかどうかで、人生の方向性は大きく変わります。
もし似た状況で悩む方がいらっしゃれば、一度立ち止まって“自分は本当に何を望んでいるのか”を考えてみてください。そのうえで必要な情報があれば、私たち探偵コンサルタントがお手伝いします。
「今はしんどいですよね。でもね、大丈夫。明日は今日より良い日になるよ!」