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なぜ、浮気調査が必要なのか?!(その1)
前回のブログで少し触れたのですが、今回のテーマ「なぜ、浮気調査が必要なのか?!」
ということについて、お話したいと思います。
実は、私の母も言うのです。
「高いお金を払って、浮気してるかどうか調べる前に別れればいいだけの話。」
「別れたくないなら浮気しててもほっとけばいいじゃない。」
まぁ、結婚して50年も経てばそのように考える人もいるかもしれませんが・・・。
でも、私たちに依頼に来られる方の多くは30代〜40代です。
つまり、まだまだ働き盛りで子育て真っ最中の世代といえます。
新築の戸建てやマンションを購入し、ローンもまだまだ残ってますし、子どもにもこれからもっとお金がかかります。
そんな時に浮気に走られるとどうでしょうか?
ここで、単に浮気や不倫と言っても大きく2種類に分けられることをお話しますね。
1つ目は、本当に単なる浮気です。いわゆる遊びの浮気。
家庭に不満が有る無しにかかわらず、特に家庭を壊すことまでは考えていません。
ただ今の刺激的な関係を楽しんでいるという浮気のパターン。
2つ目は、浮気では無く本気になっているというパターン。
家庭を捨てて、浮気相手と一緒になりたいとまで思っています。
よく、映画やドラマの題材になるのはこちらのパターンですね。
ここまで、読んで浮気調査が必要なのはどちらの浮気パターンだと思われますか?
場合によってはどちらの場合も調査は必要なのですが、私は後者の方がより調査が必要だと考えます。
緊急性があるのも、もちろん後者です。
理由は、浮気相手と一緒になるために離婚となった場合、その後の自分たちの生活を守らなければならないからです。
多くの場合、「好きな人と結婚したいから離婚してくれ」などと言ってくる事はまずありません。
自分の浮気はひた隠しにして、離婚理由は全て奥さんにあると言うのです。
ありとあらゆる欠点を挙げて、もう我慢の限界だと言ってきます。
女性の場合も同じです。悪いのは全部夫だと言って離婚を突きつけてくるのです。
悪いところももちろんあったでしょう。
長い結婚生活の中で、子どもに気を取られて夫の事は二の次になることも多かったかもしれません。
そのことで、ここまで夫を追い詰めてしまっていたなんて、とここで気づいて猛反省される優しい方も多くおられます。
そして、今後はそんなことの無いように気をつけるからと心から謝ったとします。
でも、夫はそんな謝罪を望んでいるわけではありません。
本当は奥さんが悪いわけではなく、自分が浮気相手と一緒になりたいという思いから離婚したがっているのですから。
もう謝っても遅い、自分は考え直すつもりもないと、取り付く島もありません。
早く離婚届にサインしろと毎日のように迫ってくるようになります。
もう、気持ちが変わらないのなら仕方がない…と諦めて離婚届にサインしてしまう人もいるでしょう。
でも、ここで何かが変だと感じた場合、どうしますか?
子どももいて、家も建てて、2人で頑張っている最中に、そんな急に始まったわけでもない日々の事や過去の失態をほじくり出して、それを理由に離婚を迫ること事態、どう考えても変なんです。
そのことに気づいたら、このまま離婚に応じるわけにはいきませんよね。
そこで家族を守るために、離婚には応じないという決断を下す人もいます。
また、離婚には応じるけど、相手の言い分をそのまま飲むわけにはいかないと考える人もいます。
これらの両方において、その決断を遂行するにあたり必要となってくるのが「浮気の証拠」なのです。
まず、離婚には応じないと決めた場合。
ここで、浮気をしている当人のことを離婚に至る原因を作った張本人という意味で「有責配偶者」と言います。
この「有責配偶者」からの離婚請求はある一定の条件を満たしていなければ認められません。
その条件とは次の4項目です。
- 夫婦間に未成年の子供がいないこと
- 長期にわたり別居状態で、実質的に婚姻関係が破綻していること
- 離婚をしても相手方が精神的・社会的・経済的に過酷な状況におかれる恐れのないこと
- 以上の他、離婚請求を認容することが著しく社会正義に反するといえるような特段の事情の認められないこと
これらの条件を満たしていないと離婚は認められないのです。
そこで、夫が「有責配偶者」であることを証明する必要が出てきます。
その証明手段が「浮気の証拠」なのです。
自分で浮気の証拠を集めようとする方もおられますが、実際に証拠能力のあるものが集められるかというと難しいと言わざるを得ません。
また離婚するしないにかかわらず、浮気されたことにより自分自身が大きく傷ついた事には変わりないのですから、夫や浮気相手に対して慰謝料請求する事も可能です。(※離婚する場合に比べると金額は少なくなります)
この慰謝料請求のために必要なのも「浮気の証拠」なのです。
次に、離婚に応じる場合。
相手は浮気が原因で離婚するなんて事はひた隠しにしていますので、自分が慰謝料を支払うつもりなど無いことが多いです。
なんなら、離婚原因を作ったのは妻のほうなのだから自分がもらってもいいくらいだと思っていたりします。
しかし、ここで浮気の証拠があれば、夫や浮気相手に対して慰謝料請求が可能になるのです。
証拠を突きつけて、しっかり慰謝料や養育費、財産分与をして離婚をする。
自分がしたことのつけはちゃんと払ってもらって離婚するのが後々後悔も少なく、未練もなく離婚できる方法のように思います。
ここまで本気の浮気(浮気相手と一緒になろうとしている)をしている配偶者に対して「浮気の証拠」が必要な理由を述べてきました。
実はこれだけでなく、あくまでも家庭を壊さず楽しんでいる遊びの浮気に対しても「浮気の証拠」は有効に作用します。
長くなりましたので、そのことについては次回お話したいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。